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2026年4月 電話カウンセラーから~子どもの相談「亡くなった祖母がプレゼントしてくれたペンケースが!」

2026年6月25日

新型コロナ感染防止対策のため部活動が早く終了したという中2女子からの電話。 
いつもの元気な声が聞こえてきました。 
 
「ペンケースがなくなったの。メッシュの二階建てでお気に入りのが。 
亡くなったおばあちゃんのプレゼントだったんです。まさかと思ったけど、 
やっぱり焼却炉で見つかって、すごいショック」 
 
― 捨てられたの? 
「たぶんグループのだれかだと思う。ついに来たかって感じ」 
 
― ついに来た? 
「今度はあたしがいじめの標的になったってこと!」 
彼女はあっさりと続けます。 
「逃げ場は無いし、いじめが次の子に移るまで踏ん張るしかない」 
 
─ 先生に相談してみたの? 
「しない。犯人探しはクラスがざわつくだけだから。 
それにグループを抜けても、他のグループはしっかりできちゃってるし、 
いまさら移れないから、我慢するしかないんです」 
 
この子が感じている辛さは「仲間外れにされることによる辛さ」ではありません。 
自分が何とか得た仲間や身の置き所を絶対に手放さないために、耐える辛さなのです。 
でも、黙って耐えることに意味があるのでしょうか。 
ここで彼女に提案します。 
 
─ 先生にお願いして、思い切って、みんなの前で、ペンケースが焼却炉で 
見つかったことを話すのはどう? 亡くなったおばあちゃんの思い出の品であること、 
戻ってきてほっとした気持ちとか、犯人探しをするつもりはないけど、 
二度とおきてほしくないから、皆さんに話しました…、 
そう伝えるだけで、みんなに考えてもらえると思うけど、どうかなあ。 
 
毎週日曜日の夜、NHKテレビ「アンという名の少女」という原作「赤毛のアン」 
の海外ドラマを楽しみに見ています。 
孤児だったアンが引き取られた後、通う学校のクラスでトラブルが次々発生します。 
気に入らない相手に悪口を浴びせる男子たち、女子生徒は仲間同士で、 
他人の悪口や皮肉をささやきます。 
 
けれどそこには、ことあるごとにみんなや先生の前で意見を言いあう子どもたちの姿もあります。 
正論とは限らなくても意見を言う姿は、大人と子どもの間でもがきながら成長する 
思春期には必須項目。そんな風に感じとれるのです。 
 
「いじめの相談」というと、加害者と被害者という見方で、その場の対応を考えたりします。 
子どもたちの集団形成の過程では、多かれ少なかれ、トラブルが発生します。 
 
子どもが死を選ぶような事態にならないために、大人の助言と気配りは必要ですが、 
トラブルの中で、意見を伝え合う、正面に立って自分の意見や思いを言葉にする、 
ということが生活の一部になってほしいと、このような相談を受けるたびに思うのです。 
 
ダイヤル・サービス(株)には、自治体や企業から受託した電話相談やSNS相談のほか、 
当社独自の子どもや親からの相談窓口があります。 
この事例は特定の相談ではなく、さまざまな事例を再構成したものです。